70年代末に日本で大ヒットしたガールズバンド、ザ・ランナウェイズの元中心メンバーであり、<ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ>としてソロ活動を続け、2015年にはロックの殿堂入りを果たした、女性ギタリストでありロックンロールの象徴ともいわれるジョーン・ジェットの半生を描いたドキュメンタリー映画。ニルヴァーナやREMほか多くのMVを手掛けてきたケヴィン・カースレイク監督作。
2003年に発表のローリング・ストーン誌の「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」では87位にランクイン(女性は100人中2人のみ)というジョーン・ジェットのロックンロールのパイオニアとして、またポップカルチャーのアイコンとしての彼女の存在感に迫る。
70年代末に日本で大ヒットしたガールズバンド、ザ・ランナウェイズの元中心メンバーであり、<ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ>としてソロ活動を続け、2015年にはロックの殿堂入りを果たした、女性ギタリストでありロックンロールの象徴ともいわれるジョーン・ジェットの半生を描いたドキュメンタリー映画。ニルヴァーナやREMほか多くのMVを手掛けてきたケヴィン・カースレイク監督作。
2003年に発表のローリング・ストーン誌の「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」では87位にランクイン(女性は100人中2人のみ)というジョーン・ジェットのロックンロールのパイオニアとして、またポップカルチャーのアイコンとしての彼女の存在感に迫る。
70年代末に日本でも大ヒットした女性5人組バンド、ザ・ランナウェイズの中心メンバーであり、解散後は<ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ>としてソロ活動を続け、2015年にはロックの殿堂入りを果たした、女性ギタリストでありロックンロールの象徴ともいわれるジョーン・ジェットの半生を描いたドキュメンタリー映画。ジョーン・ジェットがギターを手にした幼少期から現代まで、約半世紀にわたるロック人生を95分間で描き切る。
ロサンゼルスの変態プロデューサー、キム・フォウリーに発掘されたザ・ランナウェイズの全盛期、ビートルズ並みの熱狂で迎えられた来日公演、そして日本でのメディアによる取材がきっかけとなった解散の顛末など、ザ・ランナウェイズの歴史も描きつつ、完全なる男社会だった米国音楽業界で女性であるがゆえに経験してきた苦労と、ソロ活動以降のバンドメンバーであり盟友のケニー・ラグーナ(THE BLACKHEARTS)とのレーベル運営など、厳しい音楽業界のなかで<純粋にロックンロールを演奏し続ける>ことでもがいてきたジョーン・ジェットの姿が炙り出されていく。さらには映画方面では契約上の義務を果たすべく生まれた苦い思い出『ジョーン・ジェットの爆裂ムービー』(84)やブルース・スプリングスティーンが演じるはずだった役をジョーン・ジェットが演じたハリウッド映画『愛と栄光への日々/ライト・オブ・デイ』(86)もフィーチャー。
出演には本人のほか、サンディ・ウェストとシェリー・カーリー(ザ・ランナウェイズ)、イギ―・ポップ、ドン・ボールズ(ジャームス)、ビリー・ジョー・アームストロング(グリーン・デイ)、アダム・ホロヴィッツ(ビースティ・ボーイズ)、キャスリーン・ハンナ(ビキニ・キル)、イアン・マッケイ(フガジ)、ピート・タウンゼンド(ザ・フー)、マイリー・サイラス、アリソン・モシャ―ト(ザ・キルズ)、マイケル・J・フォックス、クリステン・スチュワート(映画『ランナウェイズ』でジョーン・ジェット役を演じた)等、錚々たる面々が揃った。全米No.1ヒットの実績を持ちつつもメインストリームとは無縁の世界に存在する多くのパンクロッカーたちをも魅了するのがジョーン・ジェットだ。なお、LAパンク界のボス、マイク・ネス(ソーシャル・ディストーション)も出演、音楽ドキュメンタリーにマイク・ネスが出演するのは非常に珍しい。オハイオ州出身のバンド、ギッツの女性ボーカル、ミア・サパタが93年に強姦され殺害された事件においてはジョーン・ジェットが残されたメンバーとアルバムをリリース、印税を全額捜査の資金に寄付し、11年後の2004年に犯人逮捕にこぎつけたエピソードも綴られている。
男社会である音楽業界で多くのレコード会社に拒絶され、<ギターはいらない>と言われ、あくまで性的興味を引くための道具としてしか自身の存在を見ない世界の中で(実際、日本でレコードが発売されたランナウェイズの1stアルバムの邦題は「悩殺爆弾~禁断のロックン・ロール・クィーン」だった)、迎合せず、妥協せず、純粋にロックをやることだけを目的に生き延びてきたジョーン・ジェットの人生を垣間見ることができる。
半世紀にわたって逆境と戦い、自身の純粋な目的を成し遂げるべく生きてきた一人のミュージシャンの生き様を追った『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』は、どんな状況に陥っても自分が賛同できない世界に迎合せずに突き進むことの重要性と美しさを提示する。このように世の中と対峙して生きる人々は多くいるが、ジョーン・ジェットの<ロックを演奏したい><ギターを弾きたい>という純粋さと直向きさは、観る者の心に大事な何かを残してくれるに違いない。
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